お知らせ

補綴治療
(クラウンブリッジ)

クラウン&ブリッジ
について

クラウン

虫歯がひどい場合や、歯のない部分を補う場合、金属や瀬戸物で作った人工の歯を被せる処置をします。
これはどこでもみられるポピュラーな処置です。(クラウンと呼びます)。この被せる処置はどんなに精密にしても神様が創った歯には到底かないません。
しかしながら私の医院ではできるだけ適合(フィット)の良い、精密なクラウンを作るように努力しています。
「メタルボンドクラウンによる上顎8歯修覆」

「術前の保険診療による治療」
「術後のオールセラミックスクラウンによる修復」

症例はレジン(プラスティック)とメタル(金属)によって修復されています。
歯肉の内側にあるメタルの色が透過しては歯肉が黒ずんで見えます。
右側の症例は術後でメタルをいっさい使わないオールセラミックスクラウンで修復しました。
歯の中の土台もファイバーポスト(歯冠色のもの)を使いました。
顕微鏡テクニックより精密な審美的な治療が可能です。
20ミクロン以下の精度です。
前歯のクラウン(差し歯ともいうのでしょうか、私達歯科医は差し歯とは言いません、かぶせものはクラウンと言います)の歯肉が黒ずんでいる症例を見かけます。

4つの理由

クラウンの精度は悪く歯と歯肉の間に隙間がある。

クラウンの形態が悪く歯肉を圧迫している。

使用金属が粗悪で金属イオンが歯肉に溶出して歯肉を変色させている。

金属のシャドウが反映している。

技工用顕微鏡を使って歯の形成、印象(型どり)、石膏模形のトリミング、ワックスアップ、鋳造物のチェックなどを行います。
豆粒のような歯を作る時にマイクロスコープの使用は不可欠です。
一般的な保険診療のクラウンの場合マイクロスコープは使われていません。理由は、健康保険では、術者のていねいさも熟練も評価されないので、目先しか考えない治療をしがちです。
精度の高い長持ちするクラウンを作る時にマイクロスコープは絶対に必要です。

ジルコニアによる
オールセラミックスの
クラウン・ブリッジ

皆さんジルコニアという材質をご存知かと思います。人口ダイヤをジルコニアと言います。

この写真は技工士のSYさんが持ってきてくれたジルコニアでできた歯です。メタルを使わないので綺麗に見えますね。

技工士さんはこのように石膏模型で人口の歯・クラウンを作ります。技工士さんのテクニックや繊細な感性は美しい人口の歯を作るのには欠かせません。
人口の歯を作るのは歯科医師ではなく技工士という専門職なのです。ものすごいテクニックを持った人達です。

ジルコニアの特長

  • 金属よりも硬く、天然ダイヤに次ぐモース硬度があります。
  • 光の透過性が高いため、透明感のある審美的に優れた歯を作れます。
  • 強度を補う金属の裏打ちの必要がないため、透過性を最大限に生かせます。
  • 曲げ強度、応圧に優れた、極めて破損を起しにくいセラミックです。
  • 生体親和性が高く、体にやさしい歯科材料です。
  • 金属アレルギーを起こさない、メタルフリーの治療が可能です。
  • 耐熱性、耐久性、耐腐食性が極めて高い材料です。

ヨーロッパやアメリカでは、以前からその優れた強度と性質から「白いメタル」とも称され、オールセラミック治療の主流になっていますが、日本でも最近ジルコニアが歯科材料として使用されるようになって参りました。
歯科以外の分野では、ジルコニアはスペースシャトルの断熱保護材、高級外車、F1カーのブレーキ部分など、様々な用途に用いられています。また、医療用途としては、人工股関節の球状骨頭部などに使用されているそうです。
これまでも、セラミックは、美しく丈夫で生態親和性の高い歯科材料として、歯に対する意識の高い方や、審美性が重要視される職業の方を中心に、広く愛用されてきましたが、従来のセラミックは硬度が高いあまりに、柔軟性に欠け、強すぎる力を加えると、その力を拡散させることができずに、欠けてしまう場合がありました。
しかしジルコニアは、従来のセラミックの3倍程度、また、金属を超える強度があり、象が踏んでも壊れないといわています。その上、しなやかで曲げ強度に優れています。
ジルコニアは、従来のセラミックの課題点と金属の弱点を克服した、優れたファイン・セラミックなのです。

クラウンフィット
について

クラウンフィット

人工の歯との境目があると、クラウンの間にプラーク(歯垢)が停滞し、再び虫歯になりやすいのです。
再び虫歯にならないようにクラウン適合(フィット)の良い精密なクラウンは歯科治療にとても重要です。

「術前48歳女性の口腔内写真」

質の悪い治療がなされています。

クラウンの材質、精度が悪すぎます。

保険診療の補綴物

保健診療での補綴物。

抜歯後の顕微鏡撮影。

600ミクロンの隙間が歯とクラウンの間に存在します。

永久補綴物としては不安が残ります。(100倍の顕微鏡撮影)

100ミクロン以上の隙間が開いてしまう

平均150ミクロン

(100倍の顕微鏡撮影)

上の2つの写真は100倍のマイクロスコープでクラウンと歯の間の隙間をのぞいて見たところです。とんでもない大きな隙間に見えますね。ここから、2次的に再び虫歯になることが多くあります。

自費診療の補綴物

超精密マイクロスコープテクニック

自費診療の補綴物。

顕微鏡テクニックによる。

平均20ミクロン(100倍の顕微鏡撮影)

自由診療の補綴物セラミッククラウン。

5ミクロンの隙間。

顕微鏡テクニックによりここまでの製作が可能。

(100倍の顕微鏡撮影)

術後10年

術後10年経っても口腔内の健康は維持しています。

上下顎はフルマウスセラミックによる修復でも精密なかみあわせが可能になりました。

資料提供:檜田健幸

クラウン・ブリッジ試適

右側はすでにクラウン・ブリッジが他院で装着されています。左側は私共が製作したクラウン・ブリッジを試適しています。クラウンと歯の境目にはギャップがないことが必要で精度の高い治療が大切です。多くの­方が「時間の経過と共にこのギャップ・隙間が開いたのでは?」と言いますがそうではな­いのです。

歯肉の中に虫歯が発生・
歯冠延長法

歯肉の中、歯肉溝と言いますが、そこに虫歯が発生して歯肉を下げるオペを行いました。­完全に麻酔をしていますので痛くありません。術前は虫歯の部分が歯肉の中にありました­が歯の周りの骨を削ることにより虫歯は外の世界に現れて来ました。

不適合クラウンの下には
虫歯が隠されていた

クラウンと歯との間にスキマがあればそこに、唾液、細菌が侵入し虫歯が発生することは当然です。皆様には精度の高い、精密な治療を受けて戴きたいと思います。

フロスがひっかかりませんか?

フロスがひっかかるクラウンを多く見かけます。結果オーライの場合もありますが、やはり正しく治療すべきです。

不適合なクラウンが痛みを起こす理由

歯肉が痛いと言う患者様のビデオ

不適合なクラウンのため歯周病を起こしていて患者様は痛みを訴え来院しました。間違った術式で作られたクラウンの典型です。

10年間
痛みが治まらなかった患者様

10年位前からまじめに歯科に通っているのですが歯の痛みが治まらないという訴えでした。
3~4件の歯科医院に通ったそうですが、そのたびにクラウンやブリッジを取り替えてクラウンを外すと痛みは治まるのだが、新たに再制作して装着するとまた痛み始め、痛い・かゆい感じがするということでした。

こんな訴えをされると診断を確定することはとても難しい。
細胞を取って診断をすることはできないので、そんなことをしたら患者さんの歯を壊してしまいます。歯科の診断は患者さんのお話を良く聞いて想像を働かして推測することでしかできません。

こちらの患者さんの訴えをお聞きしていると、すでに装着しているクラウンが歯肉に害を与えているようだ。こんな具合でした。
お口の中を拝見しているとすべてのクラウン10本に問題があるように思われる。

そしてすべてのクラウンの内側は根管充填されていて、過去に歯髄が除去されている。
このままにしておくよりもクラウンを撤去、外すことが患者さんの利益につながると考えまずはじめの上顎の2本のクラウンを撤去した。
2~3日後に患者さんが来院されたので、様子をお聞きすると「とても楽になりました」と仰いました。

やはり、クラウンの辺縁が歯肉を圧迫して歯と歯肉の付着を侵害して痛みがでたと考えるべきでしょうか?
クラウンを除去したらこんな具合です。

今後、清掃性の良い、適合の良い仮歯で様子を見るつもりです。
痛みが治まりましたら最終的なクラウンブリッジを作成します。
このようなことが起こる理由は保険制度にあると思っています。
多くの患者さんを見れば見るほど保険点数は上がり医院の売上は多くなります。
そこには質の管理ということは忘れられ薄利多売の歯科医療が行われます。
私は平均、1時間に1人以上患者さんを診療しません。

いい加減なクラウンが
痛みをおこす

歯を修復するという治療は本当に難しいものだと思います。
いい加減な気持ちでは患者さんにとって害を与えてしまうこともあります。
不正確な技術、基本を無視した不注意で乱暴な治療操作も歯周組織に害を与え炎症を引き起こすことになります。

こちらの患者さんは私どもに初めて来院された2日前から右上に自発痛と言って何にもしなくても痛みを感じていたそう。お口の中を拝見するとクラウン(被せもの)が第2小臼歯、第1第臼歯に装着されていました。

患者さんの訴えから第2小臼歯の根の治療[根管治療]がうまくいっていないのかと思い1週間ほど様子を見ることにしました。

しかし、初診から1週間経過しても痛みは良くならずどの歯だか解らなくなってしまったという訴えでした。患者さんのお話を聞いていると歯肉が何となく重苦しく、シーハーしたくなるような感じがしてそうすると良くなったという訴えをききました。
レントゲンを注意深く観察すると骨のところ近くにクラウンの辺縁があり歯と歯肉の付着をもろに侵害していました。

早速、クラウンを撤去して2日後に患者さんに症状をお聞きすると、「うそのように痛みは消えた」そうです。
クラウンを除去したあとの写真では歯と歯肉の付着部分をクラウンの辺縁がくいこんでいてこれでは痛いのは当たり前です。
恐ろしいことにいい加減な治療は患者さんに害をあたえます。基本に忠実な原則を守った治療は患者さんに利益を与えます。米国補綴専門医の藤本順平先生の言葉を思い出しました。
「行為なき理論は空虚であり、理論なき行為は暴力である」カント

不適合なクラウン・ブリッジが
骨・歯周組織を破壊する

歯と被せたクラウンの継ぎ目に段差があるのが観察されます。このような場所には細菌性のプラークが停滞して歯周病が起こります。歯の周りの骨が垂直的に吸収(溶けている)しているのがレントゲン上で観察されます。
歯の周りの細菌性プラークを徹底的に除去してクラウン・ブリッジも精度の良いものに作り直しました。

数か月後にはこのように歯周組織・骨も再生して健康になりました。このように原理・原則を守った精度の高いクラウン・ブリッジは歯科治療の基本で、この歯は20年・30年と保つことが出来ます。

歯と隙間のある不適合な
クラウンがズキズキと
痛みを起こす

不適合なクラウンの周りには細菌性のプラークや歯石が停滞しこびりついて歯の痛みとして感じることがあります。

→(矢印)の部分がヒサシのようにひっかかりがありその部分は清掃が出来ないのでプラークや歯石がいっぱいたまっていることが想像出来ます。
この患者様は1週間くらい前からシクシクと歯が痛みすぐに診てほしいとの電話をいただきました。}
通常、歯科医師はこのように自発痛といって何にもしないのに痛い時は、急性歯髄炎と診断して抜髄をすることが多いです。

私もそのように診断して麻酔をしてから抜髄をするつもりでクラウンを外すと、今までクラウンのヒサシに隠れていた部分から大量の歯石とプラークが出てきましたので丹念にその歯にこびりついた細菌性の沈着物を除去しました。
このような場合、安易に抜髄(神経をとる処置)をしてはいけません。歯肉炎のために痛み、歯の痛みを感じることがあるからです。

この瞬間には、急性歯髄炎か歯肉炎の痛みか鑑別が出来なかったので数日様子を見ることにしました。数日後に患者様が見えた時には、その後全く痛みを感じなかったという報告でした。
診断は大切ですね。それから、正しい術式でクラウンが作られていないことに暗澹たる思いを感じました。
口の中は見えないからと言っていい加減ではいけません。

情報不足が生む
有害なクラウン

クラウン・入れ歯をつくるのは
歯科技工士

被せる治療(クラウン)は下手なものをつくれば、治すどころかかえって健康なところまで悪くしてしまいます。
なぜ、しばしば有害なクラウンやブリッジが口の中に入るのでしょうか?その理由は歯科技工士に渡す石膏模型の情報不足にあると思っています。クラウンや入れ歯をつくるのは実は歯科医ではなく、歯科技工士という専門職です。
前歯のクラウンや総入れ歯の治療では、実際に制作にあたる歯科技工士が、直接患者さんと顔を合わせて口の中の状態や患者さんの顔つき、話し方を知ることが好ましいです。
このような治療では、仕上がりの自然さや顔立ちとの調和、若々しさの回復が患者さんの満足を得るための重要な要素だからです。

歯科技工士は普段、患者さんの口の型から作った石膏模型上で作業します。
石膏模型を患者さんの口の代わりにして、クラウンや入れ歯を作るのです。
このため、何より大切なの情報は歯の型です。クラウンや入れ歯の治療では、歯科医がするのは歯肉や神経の治療を別にすれば、歯を削り、歯の型をとり、かみ合わせの状態を型にとるだけです。あとはすべて歯科技工士が制作し、歯科医がセットするのです。ですから、歯科技工士に伝える情報が不正確であれば、有害なものができてしまいます。

クラウン作製には正確で
明確な型どりが不可欠

たとえば、口の中に十分に調和したクラウンをつくるには、まず歯ぐきの健康回復をしっかりして、かぶせるために歯を削ります。
このとき、一番大切なことは、削ったところと削っていないところとの境目の線が、きれいにはっきりとしていることです。削り終わったらプラスティックで仮の歯をつくってかぶせます。
これは、本物ができるまでの仮の歯ですが、最終的に、患者さんの口の中に入るクラウンの歯肉との調和と清掃のしやすさ、となりの歯との調和、かみ合わせ、前歯の場合には、顔型との調和などをチェックし修正するためのテスト版なのです。
次に削った歯の型をとります。

クラウンの場合には、この型どりが出来、不出来を左右するキーポイントです。
コストが安い材料を使う人がいますが、これはお勧めしません。精度の高い高価な印象材(型を取る材料)を使うべきです。
歯と歯ぐきの間をしっかり露出させて、削ったところと削っていないところの境目の線を正確に型にとります。

次の動画では、歯肉圧排(しにくあっぱい)の様子をご覧いただけます。
歯肉圧排とは、歯と歯ぐきの間の小さな溝を一時的に広げて型どりを正確に行うための処置です。このステップにより、クラウンが歯にぴったり合い、歯ぐきを傷つけず自然な見た目に仕上がります。

①歯肉の健康回復

歯ぐきを健康な状態に整えることで、クラウンが歯ぐきを傷つけずフィットします。

削った部分のきれいな型取り

正確な型を取ることで、歯にぴったり合うクラウンを作る基礎ができます。

仮歯での確認

見た目や噛み合わせ、清掃のしやすさを仮歯でテストし、問題がないことを確認します。

このように丁寧に準備することで、美しく、清掃しやすく、歯ぐきに優しいクラウンを作ることができます。

診療時間
9:00~13:00 × × ×
14:30~18:00 × × ×
休診日
木曜日/日曜日/祝日
診療時間
9:00〜13:00 / 14:30〜18:00
※土曜日は17時まで

ご予約・ご相談はこちら

【所在地】
〒261-0004
千葉県千葉市美浜区高洲1丁目24−2
TEL: 043-279-9991

電車でお越しのかたへ
電車でお越しのかたへ

「JR稲毛海岸駅」より徒歩3分で当院につきます。

お車でお越しのかたへ
お車でお越しのかたへ

駐車場がございますので前もってお申し付け下さい。
稲毛海岸北口駐車場No.114、No.115、No.116