クラウン、インレー、ブリッジと歯の間にスキマが開いている本当の理由
今週末から始まる今年のゴールデンウィークは10連休ですが皆様如何お過ごしの予定ですか?
新緑のこの時期は最高の季節ですね。
さて、患者さんとお話しをしていると歯科の治療について誤解が多く、本当のことを知ってもらいたい気持ちが強くなります。
週刊誌に書かれている歯科についての記事も多くの取材した断片的なインタビューを組み立てて面白おかしく編集し直して出版されているので真実からは遠い内容です。
私は歯科医師になって39年経過して、今年で40年目になりますが歯科治療は本当に難しいものだと最近つくづく思います。
以前、卒業したてのころはこのようには感じませんでした。
真剣に取り組んでいると物事の真実、矛盾点が見えてきます。
そんな診療室での出来事をご紹介いたします。
先日、患者さんはジルコニアの5本ブリッジを希望されました。
ジルコニアのブリッジ?
ジルコニアとは
正直、私はジルコニアのブリッジは患者さんに装着したことはありません。
その理由は適合に問題が起きると思うからです。
適合とは歯とどれだけスキマなくクラウン、インレー、ブリッジが装着されるかという意味です。
段差・スキマがあるものは細菌の停滞部位になり歯の中に細菌が侵入します。このことは体の中に細菌感染を起こすので事は重大です。
適合が悪いとブリッジが脱落する可能性もあります。
患者さんにとってはジルコニアやオールセラミックスのほうがクラウン自体に金属・メタルを使わないので透明感もあり美しく感じるのでしょう。お気持ちはよく解ります。
しかし、ジルコニアのブリッジが不適合であったら後に多くのトラブルが起こる可能性があるので注意が必要です。
考えられるトラブルを列挙します。
1.歯肉炎を起こし歯肉が赤く腫れ出血がおこる。実際前歯の修復物では多くがこのようになっている。
2.歯周病の結果、歯肉の退縮を認める可能性がある。
3.不適合のためブリッジ自体が脱落する可能性がある。

