顕微鏡歯科
顕微鏡歯科について

顕微鏡歯科とは
口腔は狭く視野も悪いため今までの歯科では見えないため手探りやカンにたよっていた治療が行われていました。治療の精度が悪いため、虫歯の再発や治療の予知性が悪く歯を失う場合が多かった。
近年、マイクロスコープの登場により高倍率での治療が可能になり拡大視しているのでより確実性の高い治療ができるようになってきた。最近はMinimal Interventionが注目され最小限の侵襲で出来るだ削らずに歯を残す治療が主流になって来ています。
マイクロスコープを使った治療もそんな時代を象徴する最先端の歯科治療です。
しかし、歯科用マイクロスコープは高価な機械であるため、日本の歯科医院において、あまり普及していないのが現状です。
(約2%)顕微鏡手術の歯科における導入の歴史的な経緯は、アメリカのペンシルバニア大学キム教授が歯内医療法学(根管治療)分野で開始されました。今から約18年位前(1992年)のことです。
そして現在に至っては、歯内療法で最も権威のあるAEA(アメリカ歯内療法学会)は、8年前から歯内療法の専門医とその教育機関に対して、顕微鏡診療研修と使用の義務化の通達を出し、その結果アメリカでは歯内療法専門医の99%が顕微鏡診療を行う実態となりました。
法律でマイクロスコープの設置義務があるということは肉眼での治療は限界があるということを示しているように感じます。
日本の歯科ではマイクロスコープを常にルーティーンで使用している歯科医師は1%位と言われています。しかし、通常はこんな大きな虫歯は抜髄(歯髄を除去すること)しなければならないところ、抜髄せずにすみました。
マイクロスコープはアメリカ合衆国の歯内療法専門医では義務かされていますが、日本では普及が遅れています。
顕微鏡で見えるミクロの世界
日本銀行発行の1万円札です。
20倍で撮影すると右上にNIPPONNGINKOという文字が見えますが肉眼では見ることが出来ません。
治療においても見えないものは手の施しようがないのです。豆粒のような小さな歯の中を治療する根管治療等では、見えない所を手探りの状態でカンを使って治療するために、なかなか症状が良くならないことが顕微鏡を見るだけで原因が解ることがあります。
1回の治療時間は多くかかりますが予後が良いのは明らかに顕微鏡を使った治療です。

正確で精密な治療は
患者様に利益をもたらします
削る・詰める・被せる・縫う等の歯科の治療は外科処置の連続です。
外科治療での血管縫合の手術でマイクロスコープを使わない医師がおりますでしょうか?脳外科医から顕微鏡を取り上げたらどうなるでしょうか?また、このような時患者様もマイクロスコープ下での治療を望むはずです。
歯科の治療も同様で、マイクロスコープを使った正確で精密な治療は今まで15分で終わらせていた治療も1時間以上かかりますが、患者様に多大な利益をもたらし、成功率も画期的に向上します。
マイクロスコープで歯髄
(神経・血管)を残すことが可能
抜髄(ばつずい)とは重度の虫歯治療などにおいて、やむをえず歯の神経を取り除いてしまうことを指します。
この動画の治療ではマイクロスコープを使用することにより、一切抜髄をせず、治療を行うことができました。
明るい光と拡大して見ることにより精密な歯科治療が行えます。肉眼では捉えることが困難な歯の細部まで確認しながら、神経を避けて治療を行うにはマイクロスコープが必要不可欠です。
上顎小臼歯
(じょうがくしょうきゅうし)
上顎の小臼歯は、奥に位置しているため肉眼では細部まで見えにくく、虫歯や根管の治療には高度な精密さが求められます。
マイクロスコープを使用し、歯や根管の状態を拡大して確認しながら治療を行います。